救急ナースは、急病人に対して迅速な看護ケアを担当できる人材として全国的に期待が高まっています。たとえば、救急病院などの高度な専門的な医療が行われている現場では、命に係る疾患や怪我を負った患者の対応を行うケースが多くなるため、特に様々な診療科目の実務経験がある人や、認定看護師などの資格を持つ人が重宝される傾向があります。
また、医療機関以外でも特養ホームやグループホームなど、慢性疾患や認知症などの問題を抱える高齢者が暮らす介護施設においては、利用者の医療面でのケアや介護を担当するスタッフへのアドバイスを行える救急ナースの需要が高まっています。
救急ナースが主に働く職場は医療や介護の現場ですが、育児や家庭との両立を考えてフルタイムで働くことを希望しない人は、イベント会場での救急ナースの仕事を選択するという方法もあります。こうした職場では、急病人に直接かかわることはあまりなく、主催者やスタッフ、来場者などの健康管理や相談の仕事が中心となるため、点滴や採血などの業務経験が少ない看護師も働きやすいといった特徴があるでしょう。
その他、製造メーカーなど社員の健康管理や衛生管理に力を入れている企業においても、過労や怪我、産業中毒など様々なアクシデントに備えるため、救急ナースの配置が行われることもあります。一般的に、救急ナースに求められる能力や経験は職場ごとに違いがあるものの、救急看護師のキャリアが豊富な人については、雇用形態にかかわらず好条件で働きやすい状況となっています。